《MUMEI》
「んだと‥？」

「もし君がこれ以上騒ぎを起こすつもりなら‥‥‥、！？」

「‥うっせーっつってんだよ」

「──放してくれないか」

「‥てめーが俺らの事に首突っ込まねーって約束すんならな」

「‥分からないのか‥？ 下手をすれば君は退学に‥」

「てめーの知ったこっちゃねーだろ」

「イズミっ‥やめなって」

「‥魔除けは黙ってろ」

「──井之上君」

「‥何だよ」

「君が朝倉と対立している事も‥上級生とやり合った事も‥‥‥みんな教師の耳に届いてる。‥そして、もし大騒動になった時‥校長に知れたらお終いだ」

「‥それが何だってんだよ」

「──随分と強気だな、君は」

「笑ってんじゃねーよ」

「見間違いだ。もういいだろう‥？ 予鈴が鳴った。僕は教室に戻らないといけない」

「‥‥‥ちッ」





舌打ちして、イズミは沢木君の胸倉から手を離した。

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