《MUMEI》

「どう‥したの?」

「‥別に」





イズミ、またフェンスから身を乗り出そうとする。





「ちょっ‥」

「‥お前に心配されたくねーよ」

「‥‥‥‥‥‥‥」





もう分かったよ、好きにしなよじゃあ‥。





心の中で呟いて、イズミから離れる。





「ふ〜んだっ」





って‥子どもみたいだな‥私。





まぁ、ある意味まだ子どもだけど‥。





あいつ‥空なんか見て──楽しいのかな。





ちょっと可愛いとこあるじゃん。





「──ぁ」





そうだ──写メ撮ってみよっ。

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