《MUMEI》

「来るよなぁ?」

「じょッ‥冗談じゃ‥」

「井之上がどーなっても知らねーぞ?」

「‥!?」





何こいつッ‥脅してんの‥!?





「私はねぇっ、そんな脅しになんか‥」

「おーおー、随分強気じゃねーの」

「どっちがッ‥てか放してよっ」

「放させてみろよ」

「ッ‥」





生意気なヤツッ‥!





「聞いたぜ? テメー先週アイツとデートしてたんだってなぁ?」

「なッ‥ぃゃ、あれは違っ‥」





やっぱ誰かに見られてたぁぁっ‥。





「どーするよ?」





不敵に、笑う。





「テメーだって知ってんだろ? アイツがまだマジで強ぇ訳じゃねーって」

「だったら‥‥‥何さ」

「オレが本気出しゃ、あんなヤツ──、!?」

「いい加減にしてくんない‥?」

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