《MUMEI》
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目を開けると薄暗い部屋でソファに寝ていた。

「ここはー…」

曖昧だった頭が覚醒する。
「せや、昨日そのまま寝たんや。」

とりあえず眠って疲れを取った方がいいという言葉に誘われるまま上掛けを借りて寝たのだ。

「今、何時や?」

部屋の時計を見ると6時過ぎを指している。

「アイツー、アキは…」

起きてる気配はなさそうだ。起き上がり何気なく教えられた阿騎の部屋に向かう。

ドアの前に立つ、中から人の動く気配はない。と

「嬉しいな、夜這い?」

背面の耳元で声がした。

「うわっ!!!!」

「いやだな、人を化け物みたいに。」

「普通にびっくりするやろ!」

「そう?かわいいね、リュウは。」

そうしてオレの頬から耳にかけてをそっと撫でた。

「かわいい!?言われたためし無いわい!…多分。」

記憶が無く断定はできないが短くて跳ねる毛質の髪と、少し吊り気味の目、色は青、身長だって170cmくらいあるし腹筋だって板チョコだ。

「そう?かわいく見えるけどなぁ、で、何?」

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