《MUMEI》

「えっと‥左足からだったっけ‥?」

「‥それは俺だ。お前は右からだろ」

「ぁ‥そっか」





駄目だ‥パニクってきたッ‥。





ってもう始まるし‥。





「‥固まんな。力抜け。ビクビクすんな」

「へ‥」





やっぱこいつ──優しい‥?





「‥!!」





ちょっとぎこちないスタート。





でも、何か──歩調合わせるのにもだんだん慣れてきた。





「凄っ──あの2人息ピッタリやん──」

「不思議だね、普段はあれだけ言い合いばかりしてるのに」

「ほんまは仲ええんちゃうかな?」

「フ‥。かも知れないな──」

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