《MUMEI》

とにかく必死で走って‥次の子にバトンを渡した。





「──────‥」





周りなんか全然見てなかったから‥自分が何番目にバトンを渡したのか分かんない。





「──ちょっと走った位でへたってんじゃねーよ」

「‥ちょっとじゃないし‥」





かなり走ったよこれ‥。





「‥あ、のさ、な‥‥‥何番だった‥?」

「ぁ‥?」

「私‥何番目に‥」

「お前、さっき見てなかったのかよ」

「見てない‥」

「──1番」

「へっ‥?」

「──‥だから、1番目」

「マジッ‥?」

「‥日本語理解しろよ」

「───────」





ぇ‥ほんとにっ‥?

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