《MUMEI》

「ッ‥‥‥」





もういいよ。





あんたなんか嫌いだ。





あんたなんか‥。





‥何か無性にムシャクシャしながら、走った。





傘はあいつが持ったまま。





‥冷たい。





いいや、別に。





あいつが濡れるよりマシだ。





って‥何でそんな事考えてんだか‥。





いいじゃん、あいつの事なんか‥。





ほっとけばいいじゃん‥。





元々ただの顔馴染みだったんだから。





たまたま高校で再会したってだけなんだから。

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