《MUMEI》

私ってほんとバカだよね。





「ははっ‥」





笑えてくるよ。





「ぁーぁ‥‥‥」





帰る気分じゃないな‥。





このまま走っててもしょうがないけどさ‥。





もう髪とか制服とかずぶ濡れだし‥。





どっかで雨宿りするか──‥。





「‥?」





‥誰か来る。





‥走って来る。





‥ピンクの傘。





‥あいつ‥?





そう思った途端、私はまた走り出してた。






ぃゃ、‥‥‥逃げ出してた。

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