《MUMEI》

「‥‥‥着いたけど」





気付いたら、私ん家。




ずっと‥ボーッとしてたみたいだ。





「‥これ、返す」

「持ってきな」

「‥は?」

「あんた濡れちゃうでしょ」

「‥もう濡れてら」

「いいから持ってってよ」

「‥ち」





めんどそうな返事。





ほんと、素直じゃない。





とか思ってたらイズミ‥立ち止まった。





「‥アリガト」

「──っ」





また、言われた。





お礼‥‥‥。






「───────」





あんたにそう言われると‥ドキドキするよ。





そっか‥。





あんたじゃなきゃ駄目なんだ。





──あんたしかいないんだ。





私が好きな奴は‥。

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