《MUMEI》 来年 (完結)また来年も来る約束して、妖と別れたあたしは屋台の方に戻って来た。 ばったり鉢合わせた和歌は、かなり心配してたみたい。 「──もぉ、どこ行ってたの?」 「あはっ、ごめん──ちょっと迷っちゃって」 「紗織ってばほんと危なっかしいんだから──。あれっ‥そのお面どしたの?」 「‥お面‥?」 いつの間にか、私の手にはあの子のお面が握られてた。 びっくりして、振り返る。 でも、あの子はいない。 「紗織?」 「ううん──何でもない」 何か、ちょっと嬉しい。 来年は──あの子の秘密が分かるかも知れない。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |