《MUMEI》

──何か、夢見てるみたいだった。





『‥‥‥付き合え。俺と』





ほんとに私、泉の彼女になれたんだ。





「‥いつまでニヤけてんだ」

「‥!!」





ヤバッ‥‥‥顔緩みっ放しだった‥!?





「‥先公に当てられても知らねーぞ」

「分かってるもん」





何かこいつ──まだツンツンしてるなぁ‥。





嫌いじゃないけどさ、そういうとこも。





「?」





あれっ‥寝ちゃった‥?





「泉〜?」





肩つついてみたけど、起きない。





完璧、爆睡。

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