《MUMEI》

「‥でも‥お前に頼ってばっかいらんねーから」

「──頼っていいよ?」

「‥‥‥ぇ」

「どんどん頼りなよ、側にいるんだからさ」

「‥そしたら前と変わんねーじゃねーか」

「そうでもないよ?」

「ッ‥」





バッ、と私から目を逸す。





「‥でも‥少なくともお前の事守れるよーにはなったかんな‥」

「──うん」

「‥‥‥言っとくけど」

「?」

「‥マジで知らねーかんな、昨日の夜どーしたとか‥」

「分かった分かった──」

「‥笑ってんじゃねーよ」

「そういうあんたも笑ってんじゃん」

「‥うっせーや」





ほら──やっぱ笑ってる。

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