《MUMEI》

「──ッ‥はー‥」

「‥何で寝坊すんだよバカ‥」

「ぅぅ‥‥‥だって‥」

「‥退学になったらお前のせいだかんな‥」

「何でッ‥!?」

「‥俺が遅刻すんのはお前の事待ってるからなんだ。ったりめーだろ」

「ぇぇ‥」





別に私だって好きで寝坊してる訳じゃ‥。





「‥‥‥昨日‥」

「?」

「‥『オヤスミ』言った後で喋ったの聞こえてたか」

「ぁ‥ゴメン、何て言ったの‥?」

「──聞こえてなかったんならいい」

「ぇ‥? 教えてよ気になるじゃん」

「‥秘密」

「〜〜〜〜〜〜‥」





あの時寝なきゃ良かったなぁ‥。





「‥また来いよな、土曜日」

「もち☆」





何か、こいつの部屋に行くの──凄く楽しみになってきた。

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