《MUMEI》
はじまり
それは、私が保育士の仕事を辞めて、
近所の工場でバイトを始めてからの事。
よくありがちな事。
そこの社員の男の人を好きになった。
第一印象は×。
眉毛が細く、恐い顔付きで、いかにも遊んでそうな感じ。
言葉遣いもあらく、初対面の私に対していきなり呼び捨て…
ありえない…。
なのに、話してみたらイイ人だった。
面白い人だった。
優しい人だった。
女の人にも人気がある。それも納得。
残業の毎日が続いたある日、
「今度ご飯でもおごって下さいよ。」
と冗談で言ったこの私の一言がきっかけ。
彼はこの時、私の事を意識し始めた。
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