《MUMEI》

挨拶しようにも、話しかけるタイミングがなかなか掴めない。





天城君、いっつも囲まれてるし‥。





せめて、独りの時があれば近付き易いんだけどなぁ‥。





「あちゃ〜、すっかり天城君中毒だね──」

「悠乃は興味ない?」

「なくもないよ? 色んな意味で」





シャーペン回しをしながら、推理でもするみたいに考え込む悠乃。





「確かにあの子可愛いけどさ? 何っか引っ掛かるんだよね──‥」

「何かって?」

「ん〜‥よく分かんないけど──とにかくさ、気をつけな?」

「──ぇ、うん‥」





まだ私は、何で悠乃が天城君を警戒してるのかなんて、全然分からなかった。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫