《MUMEI》

あれから、天城君に話しかけられたりは全然してない。





あれは‥ただの気まぐれ──だったのかな。





──そうだよね。





天城君が私なんか狙ってる訳──





「ツバメちゃん♪」

「‥ぇ」





なくもないかも‥?





ていうか今、ちゃん付け‥。





「この前はおおきになっ☆」

「ぁ‥ハイ、どうも‥」





何で天城君‥私の名前知って‥?





「ビックリした?」

「あの、えっと‥何で‥」

「当たり前やん、ボクのお気に入りやもん☆」

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