《MUMEI》

「はぁぁ‥」





緊張が解けて、一気に脱力した。





「ぁ‥‥‥」





そろそろ寮に戻んないと──‥。





「ツバメちゃん☆」

「‥!?」

「また来てなっ?」

「ぇ‥‥‥『また』‥?」

「うん☆」





その笑顔に、完敗。





勝てっこ‥‥‥ない。





こんなに可愛い天使に勝てっこない。





「惚れてもうたっ?」

「ぇ‥!?」





惚れッ‥‥‥!?





「あはっ、ゴメンゴメン☆ ──ぁ、そや──ツバメちゃんて先輩なんやったっけ」

「ぁ‥ハイ、一応‥」

「──ボクな?」





急に、天城君の声が変わった。

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