《MUMEI》

「ただの『天使』やないから気ぃつけてな?」

「ぇ」





ただの天使じゃない‥?





『とにかくさ、気をつけな?』





悠乃の台詞を思い出す。





「じゃあ‥‥‥」

「しーっ」





私の口を手で塞いで、天城君がまたウィンクした。





「内緒やで?」





声出せないから、代わりに頷いた。





「──ほなっ、続きはまた今度☆」

「──はぁっ‥」





口塞いでた手が離れて、やっとまともに息出来るようになった。





「約束、忘れんといてなっ?」

「ハイッ‥」

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