《MUMEI》
「アレ、乗ろう!」
七生の神経は尋常じゃない。なんだって、絶叫マシン地獄のチャンポンして脳揺さ振った後に、この遊園地内で最高の急降下せにゃならんのだろうか。
「いいね!」
水瀬まで何言ってるんだ!
「……うん」
実は少し前から込み上げてくるものがあって、耐久性が緩んできた気がしている。
しかし水瀬の居る手前で戻しにトイレは行きたくなかったし、七生と二人にもしたくなかった。
無茶がたたってかなり頭は痛い。
「あたし、観覧車乗りたいな。
30分後待ち合わせね
あんた達であの高いやつ乗ってきな。
その間に木下君と行ってくるから」
あれ。早紀さん何言ってるんですか!
腕組まないで。胸当たってますって!
後ろで何か聞こえてたがもはや豆粒程度で分からない。
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