《MUMEI》

天城君は、やっぱりみんなに囲まれてる。





しかも、今日は一段とファンの人数が多い。





「天城〜、昼休みサッカーやんね?」

「ゴメンな? ボク今日は独りがええ気分やねん」





男子と話しながら、天城君がチラッとこっちを見た気がした。





「───────」





挨拶──してみよっかな‥。





「ツバメ〜、行くよほら」

「ちょ‥ちょっと待ってちょっと待って‥!!」

「今はやめときなって。たぶんどっちみち後で──」

「後で‥?」

「お呼び出し、かかんじゃない?」

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