《MUMEI》

とにかく‥合鍵返してもらおう。





じゃないと大変な事になりそうだし。





「か‥神楽君」

「ん?」

「合鍵‥なんだけど‥」

「──あはっ、バレてもうた?」

「その‥返してくれないかな──とか思ったり‥」

「ええよ?」

「ほんとっ‥?」

「その代わり──」

「ぅ‥」





やっぱり‥。





「‥?」

「やっぱやめとこっ。ツバメちゃん風邪引きなんやしな──。今日だけ我慢したる。──ほいっ☆」

「ぁ‥ありがと‥」





返してくれた──。

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