《MUMEI》

「──まだかなぁ──」





ツバメちゃんにこれ渡そう思てんのやけど‥。





「──ゴメン! さっき先生と鉢合わせてちょっと話‥」

「ほいっ、忘れもん☆」

「ぇ」

「ケータイ忘れたら不便やろ?」

「!!‥あれっ‥何で私‥」





──可愛えなぁ。





ほんますぐ赤なるんよな──ツバメちゃん。





「な‥中‥見てない?」

「うん☆」





気にはなったんけど──流石にそこまでは出来ひんかったわ。





バレたら光輝に叱られてまうし──。

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