貴方の中の小悪魔
を知る神秘の占い《MUMEI》約束
「かおるちゃん、あのね、」
人懐っこい笑顔を向けてくるサチの目は、いつも小さな子供の様にキラキラとしている。たわいない事でも嬉しそうに話すから、私まで嬉しくなってしまう。
「うん、なあに」
サチよりも10センチ程身長の高い私は、少し目線を下げて話を聞いた。
「あのね、あたし、宇宙の晴れ上がる瞬間を見たいの」
この子はどうしてこう、突拍子もないことを言うのだろう。
「…なに?それ」
「んとね、宇宙が生まれて30万年たった頃にね、光子が直線移動出来るようになったの。だから宇宙はパァッと輝いたの!」
そのくせ興味のあることに関する知識は驚くほどあるし。
「でね、30万年前では原子もなくて真っ暗で、ほんとになぁんにも見えなかったんだって。ね、想像できる?その無限の暗闇が、ある時パァッと輝く瞬間。きっと眩しすぎて、目が潰れちゃうんだろな」
「やだ、潰れちゃったらダメじゃない」
「だってあたし、その瞬間を見たいんだもん!それが見れたら死んでもいいや」
「何言ってんの、」
「ふふ、本気よ」
笑いながらそんなことを言うのが、サチの怖いところだ。
「そうなの…じゃあいつか見れるといいわね」
「そのときは、かおるちゃんも呼んであげるからね」
「じゃ目隠しして隣りにいてあげるわ」
私達はクスクスと笑って、それからしばらく黙った。
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