《MUMEI》

「‥‥‥これ‥‥‥乗るの‥?」

「うんっ☆」

「あの‥じ‥実は、私‥」

「ほらっ、ツバメちゃんも座って☆」

「だ‥だから‥」





高所恐怖症なんです‥って言いたいんだけど‥ダメみたい。





もう乗る気満々みたいだし‥。





「はよはよ☆」






急かされて、座る。





「──────‥」





また断れなかった。





天城君が乗り気だって事もある。





けど、何か──あのメモにも書いてあったし‥。





無闇に逆らうな、って。

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