《MUMEI》

訊いたら、私はあの垂直落下の後気絶してたらしかった。





天城君はそんな私をおんぶしてベンチまで連れて行ってくれて、起きるまで付いてくれてた。





「──あっ☆」

「?」

「風船や☆」

「ぇ、ちょっ‥」





そっか、風船好きなんだ。





「ほいっ、ツバメちゃんも☆」





──青い風船。





‥?





私が青好きなの──まだ天城君知らないはずだけど‥。





「これで空飛べへんかな〜」

「ぇ」

「冗談やて、冗談☆」

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