《MUMEI》

──冗談、じゃないのかも。





「ツバメちゃん? どないしたん?」

「──ぇ、っと‥」

「疲れたら遠慮せんと言うてな、またおぶったるから☆」

「ぅ、うんっ‥ありがと‥」





つまり、おんぶしたい、って事みたいだ。





「──ッ!?」





いきなり引っ張られて、転びそうになった。





「何っ、ぇ‥どうし‥」

「しっ‥。ちょおあれ見て」





──あれ、って?





「‥‥‥ぁ」





──梶野先輩‥?

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