《MUMEI》

「──おっ帰り! 結構早かったじゃん」

「うん──いいの見つかったんだ」

「何何っ?」

「これ──なんだけどね」

「おっ、可愛い──」

「で──これだけじゃ寂しいから、一応ラッピングしてみよっかなって」

「へぇー、いいじゃん。ぁ、そういえばさっき先輩達帰って来てさ──。向こうで会ったりした?」

「うん、ちょっとだけ」

「何かやけにでっかい袋持ってたなぁ──」

「‥やっぱり‥」

「落ち込まない落ち込まない。プレゼントはでかさじゃないって」

「‥でかさじゃない‥?」

「まぁ、要するに気持ちだよ、気持ち」

「──そっか」





そうだよね。





喜んでもらいたい、って──それがなくちゃね。

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