《MUMEI》

空耳かなぁ‥。





確かに鳴ったんだけど、さっき。





でも、誰もいない。





扉の後ろにも回ってみたけど、やっぱりいなかった。





「おかしいなぁ‥」





やっぱり空耳だったのかなぁ‥。





「──よいしょ、っと‥」





また来たら出ればいいか──。





「‥‥‥ぅわ!?」

「えへっ☆」

「『えへ☆』じゃなくてっ‥」





何で天城君がここに‥!?





「どうやって入ったの‥!?」

「さっき扉開けたやろ? そん時や」

「‥ぇ‥」





何か‥凄いかも‥。

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