《MUMEI》

「そうですよ──お客様なんですから」

「ハイッ‥ありがとうございますっ‥」





でも‥やっぱり緊張する。





お金持ちのパーティーに招待されるなんて初めてだし‥。





「ツバメちゃんもういらへんの?」

「ぁ‥‥‥」

「神楽お前──勝手に取んなよ?」

「分かっとるよ〜☆」

「ほんとに分かってんのかぁ‥?」





ちょっと呆れ気味の先輩。





天城君は、もう5切れ目を平らげた。





私は‥まだ1切れ目の半分。





天城君、やっぱり早い。

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