《MUMEI》

──天城君の部屋。





あのヌイグルミは、やっぱり枕元に座ってる。





「ちょっと待ってな?」

「ん‥‥‥ラジカセ‥?」





何か聴くのかと思ったら、違った。





「ほらっ☆」

「ぇ、本気‥!?」





ダンスするみたいなんだけど‥私そういうの全然分かんないんだ。





分かんないのにいきなり一緒に踊れとか言われてもっ‥。





「大丈夫やて、ボクがリードしたるから☆」

「ぁ‥ハイ、じゃあ‥‥‥宜しくです‥」

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