《MUMEI》 「魔王陛下であるあなた様にこんなことをやらせてしまい」 ティイオラは鼻をつまみながら下を向いた。 雹里はタオルを桶の中に入れると、両手で優しくティイオラの顔を包んだ。 ティイオラは少し驚きながら顔をあげた。 「魔王陛下だからとかそんなこと関係ないよ、私はただティイオラを手当てしたいだけ、 誰かからやれって言われてる訳じゃなくて自分の意志でやっているだけだから気にしないで」 雹里はニコッと笑った、ティイオラは無意識に鼻をつまんでいた手を離し雹里に手を伸ばしていた。 もう鼻血は出ていなかった。 前へ |次へ |
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