《MUMEI》

「魔王陛下であるあなた様にこんなことをやらせてしまい」


ティイオラは鼻をつまみながら下を向いた。


雹里はタオルを桶の中に入れると、両手で優しくティイオラの顔を包んだ。


ティイオラは少し驚きながら顔をあげた。


「魔王陛下だからとかそんなこと関係ないよ、私はただティイオラを手当てしたいだけ、

誰かからやれって言われてる訳じゃなくて自分の意志でやっているだけだから気にしないで」


雹里はニコッと笑った、ティイオラは無意識に鼻をつまんでいた手を離し雹里に手を伸ばしていた。


もう鼻血は出ていなかった。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫