《MUMEI》
ドリームライク膝枕。
「じゃあ行ってくるからな、いってきます」
「ヤ、いってきますラッシャイ!」
「いってらっしゃい!…分かった?」
「ズイッヒァ!いいともー!」

いつものようにさくらをお見送りすると、今言われた”Ette la Shyaing!”とメモに書き込んだ。



「おーフンガァ…(腹減った)」

さくらは朝のご飯を食べてったけど、僕は今まで朝起きてすぐにご飯を食べるという事を生まれてこのかたした事が無かったので、さくらがご飯を食べてるのを見ていたら僕もお腹が減ってきてしまった。

(さくらの朝ご飯…どんなのかな…)

さっきさくらが食べていた機械のバスケットのようなもの(炊飯器)に入っていた、白くてホワホワな”お米”ってものを恐る恐る食べてみた。

「ァウアー///」

中に直接手を入れてみたら、やっぱりその中はかなり熱くって手を入れられる状態じゃなかった。

(あぁ、きっと小さなボイラーみたいなものなんだな…小さいから見くびってた)

このままじゃ食べられないな…どうしよう…。

「おーシェーン///」

いいアイディア思いついた!

さっきさくらが使っていた長い棒を使えばいいじゃないか。

昔、学校になんとなく通ってた時に、日本という小国にも関わらず技術力があんなにあるのはコレを使っているからだ、と教えてもらった事がある。

僕も、それを使えるようになれば賢くなれるのかな…。



二本の棒をクロスさせて手に持つが、何故か広がっていってさくらのように上手に掴めない。

「オーマンッ!(くっそー!)」

ナイフとフォークのように両手で持つが、それだと上手く掴めなかった。

「……ぅι」


結局フォークを使えばいい事に気が付いた…けど、こんなものも使えないくらい僕は落ちこぼれなんだな…。


フォークでお米を食べてみたら何も味が無かった。

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