《MUMEI》

雨が楽しいやなんて、ボクは思た事あらへん。





けど──さっきツバメちゃんが言うた事、分かるような気ぃする。





「あはは──変わってるよね」

「──羨ましいで?」

「?」

「ほんま羨ましいなぁ、ツバメちゃん」





──ボクの憧れや。





あの日からずっと。





隅っこの方でボクの事見とったツバメちゃんが──むっちゃキラキラして見えたんや。





せやから、仲ようしたいなぁて。





すぐ、目的変わってもうたんやけどな──。

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