《MUMEI》

仲ようなりたいて事より、振り向かしたいて気持ちの方が強なってもうた。





『いらへんの?』





あれ、わざとしたんや。





部屋に連れて行ったんも、わざと。





ボク、女の子口説く方法なん知らんかったから──ああするしかなかった。





とにかく、ボクの事好きやて思わせなあかんかった。





かなり強引やったかも。





せやけど、誰かに撮られてまうんやないかて不安やったんや。





そやなくても、ツバメちゃんどっか行ってまいそうやったんやもん。

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