《MUMEI》
絵手紙倶楽部
「ゆう!なんでそんなクラブ選択したんだ?」

「…だって…、去年第一希望で美術取れたから今年も平気だと思って。まさかふざけてマルした絵手紙クラブになるなんて思わなかったから…」






直哉は呆れ顔で俺を見下ろしている。





うちの学校は部活動以外にクラブ活動がある。


それは月に二回。
まあ、勉強の息抜きを目的とした遊びの時間みたいなものだが、しかし文化祭で何気に作品を発表しなければならなかったりで、なかなかくせ者だったりする。

ちなみに直哉は生徒会役員だからクラブ活動はしない。
生徒会役員はその時間を利用して雑務を熟したり、打ち合わせをしたりする。

何かといつも一緒な俺達がまともに離れる珍しい時間でもある訳で…。


あ、俺は別に美術は得意じゃない!

美術クラブは校則で禁止されている漫画や雑誌を資料として堂々と持ち込み可能だから。


絵手紙はね


本当に冗談だった…。





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