《MUMEI》

神楽君が言うと、ほんとにそんな気がしてくる。





「ボクな? ほんまは地元の学園行く予定やったんや」

「ぇ、そうだったの‥?」

「うん。せやけどな? 別のとこで暮らしてみたいなぁて。丁度こっちに別荘あったし──」

「先輩から学園の事聞いてたりとか?」

「うん、せやけど──燕ちゃんが通うとるんは知らんかったなぁ」

「じゃあ、ほんとに──」





運命だったのかも。





私がここ選んだのは──悠乃と同じとこに入りたかった、ってだけだったんだ。





だから、こうなるなんて全然思ってなかった。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫