《MUMEI》

こんな風に、神楽君と付き合う事になるなんて、これっぽっちも。





ほんとに、運命なのかも知れないね。





「──そやっ、燕ちゃんに渡したいもんがあるんや」

「ゎ、私に‥?」

「えっと──」





ポケットに手を突っ込む神楽君。





「あれ‥? 持って来たはずなんやけどぁ‥」





見つからないみたいで、焦り出した。





「かしいなぁ‥」

「ぁ‥いいよっ、今日じゃなくても──‥‥‥神楽君‥?」





何か、すっごくヘコんでるみたいなんだけど‥。

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