《MUMEI》 俺は、じっとレポート用紙を見つめた。 何度読んでも、イミが分からない。 そして、組み敷いているアイコにそれを見せた。 「コレ、なんだと思う??」 アイコは怠そうに乱れた髪の毛を整えながら、細く長い指でレポートを受け取った。それからしばらくそれを眺めていたが、突然、上目遣いで俺のことを見つめてきた。 「よく、わかんなぁいっ☆」 エヘッ!とかわいく笑う。 …………ですよね〜!! アイコ、俺よりバカだもんね!! すっかり忘れてたわ。 ハハハ……と笑っている俺に、アイコは「そんなことより!」と、レポート用紙をポイッとどこかに放りながら、子供みたいに頬を膨らませる。 「高杉ぃ、早くシよ〜」 甘えた声で囁き、俺の首に腕を絡めてくる。 . 前へ |次へ |
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