《MUMEI》

消灯時間が近付いてきた。





「ね、あたしそろそろ寝るけど───燕は?」

「うん、私も寝よっかな」





まだ眠くないけど──寝坊するとマズいし。





でも、やっぱり寝れそうにない。





もうちょっとだけ起きてよっかな。





もうちょっとだけ。





明かりさえ消しちゃえば、バレないし。





『約束やでっ、燕☆』





ほんとにキラキラしてたな──あの時の神楽君。





思い出すだけで嬉しくなる。

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