《MUMEI》 「な?」 二色眼の少年は初めて微笑んだ。 「削り取られてるのか…」 石盤の最後の文字の先には 僅かだが、削られた痕。 削った痕を滑らかにするために擦ったのだろう、摩擦で若干焼けていた リツは写真を 再度マジマジと見る 「この分だと、相当…この先を読まれると不都合なヤツが いた…ってことか」 二色眼が頷いて言葉を紡ぐ。 「こんな分かりやすい痕が有るのに、これに関しても…」 前へ |次へ |
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