《MUMEI》 「──うん。忘れるはずないよ」 この虹は、私が初めて見た虹。 私が、初めて君と出会った日の虹。 ──忘れるはずない。 「これな、一番いい写真なんだぜ?」 「そうなの‥?」 「おう、今までも色んな虹撮ってきたけどな──この虹が一番綺麗なんだよな」 「──そうなんだ──」 こーちゃんは、虹を撮るのが好き。 変わってるなぁって、最初は思ったけど──夢中になってる君を見ていたら、それがだんだん当たり前に思えてきた。 私も、虹は好きだし──こーちゃんが撮った写真を見るの、楽しいから。 前へ |次へ |
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