《MUMEI》 「こーちゃん」 「?」 「こーちゃんは何で写真撮るの?」 「んー、楽しいから?」 「楽しい‥?」 「ほら、写真って──こうやってさ、残しておけるだろ? 時間の一瞬をさ」 「──うん‥」 「ガキの頃から──オモチャのカメラで遊んでありしたしな」 「そうなんだ──」 こーちゃんにとって写真は──大事な物、なんだね──。 何かいいな、そういうの──。 「‥!?」 「──頂きっ」 「ちょっ‥撮ったの‥!?」 「シャッターチャンスは逃さない☆」 こーちゃんは、時々少年みたいになる。 そんな所も、私には眩しくて。 カメラを構える時、君は何だか──キラキラしている。 前へ |次へ |
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