《MUMEI》

部屋に戻って来ると、こーちゃんは必ず撮った画像を確認する。





その中から、写真集にするものを選ぶんだ。





こーちゃんが出す写真集は、若者の間で結構人気がある。





有里も、こーちゃんの写真集のファンの1人。





「なぁ──みかん」

「?」

「最近──学校どんな感じだ?」

「ぇ、学校‥?」





一瞬、あの事が頭をよぎった。





「みかん?」

「──カバン‥置いて来るねっ」





話をそらそうとして、私はアコーディオンカーテンの方に向かった。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫