《MUMEI》 「──────‥」 ‥どうすればいいんだろう。 ‥‥‥分からない。 どうしたら分かってもらえる‥? こーちゃんの本当の事‥。 「‥?」 ‥こーちゃんだ。 「みかん、おい──大丈夫か?」 「ぁ‥‥‥ごめんっ、今行くね!」 こーちゃんには、知られないようにしなきゃ。 こーちゃんには‥気付かれないようにしなきゃ‥。 「何かお腹空いちゃったな──。こーちゃんは空かない?」 「んー‥言われてみりゃ、空いてるよーな‥。──ぁ、アイスあるぞ? 食うか?」 「うんっ」 私は、なるべく明るく振る舞った。 こーちゃんに‥心配かけたくなくて。 明るくしていれば、安心してもらえる──そう思っていた。 前へ |次へ |
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