《MUMEI》

「何か今日やけに暑くね?」





こーちゃんが、ふと呟いた。





「大変だよな──学校はクーラーねーし‥」

「こーちゃん暑いの苦手だもんね」

「そーなんだよなぁ」





苦笑して、アイスを頬張る。





「──で──」

「ぇ」

「何あったんだ?」

「‥‥‥何も──」





何もない。





「何かあんならさ、話せよ。俺兄貴だろ?」

「ほんとに何もっ‥ぁ‥そだっ──今度有里がグッピー見たいって──」

「無理すんなって」

「ぇ」

「分かんだよな──無理して笑ってるとかそーゆーの」

「‥こー‥ちゃん‥?」

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