《MUMEI》

「──うん」

「あの頃ってお前──5歳だったっけか」

「ちっちゃかったけどね」

「そーだったなぁ──」





呟いて、私をマジマジと見つめる。





「ぇ、こーちゃん‥?」

「結構背──伸びたんだな──」

「ぇ」

「ぁ──いやな、やっぱ10年経つと成長すんだなぁって」





しみじみした顔をして、こーちゃんが言った。





「──ねぇ、こーちゃん──」

「ん?」

「叔母さん‥捜しに来たりしないよ‥ね‥」





あそこにだけは、戻りたくない。





「心配すんな♪」

「───────」

「俺が守ってやっから。な?」

「──うん」





守ってやっから>氛氓サの言葉に、私は凄く安心した。

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