《MUMEI》
*3* タ ノ シ ミ ナ ヒ
「そーいやさ、七夕もーすぐだよな」





晩ご飯の時間に、こーちゃんがそんな事を切り出した。





「また天の河撮れっかな──」





そう呟くこーちゃんは、何だか楽しそう。





「夜晴れねーかなぁ。そしたら──天の河も織姫とかの星も見れるし」

「──いい写真撮れるといいよね」

「ぁぁ、でも天気と運次第だからな──」

「大丈夫だよ」

「みかん‥?」

「去年も一昨年も、その前の年だって──ちゃんと天の河見れてたんだもん」





きっと、大丈夫。





天気も運も──こーちゃんになら味方してくれるよ。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫