《MUMEI》

「なお、生徒会は?」

「少し遅刻するって言っといた。


…始めは一人じゃ不安だろ?」

「…うん」


こんな男子校には似合わない、人の来なさげなシュールなクラブだけど、希望者が一人しか居なかった場合、そのクラブは廃止になるらしい。


しかしとりあえず絵手紙クラブに決まってしまった時点で、
最低でも俺以外にもう一人はいる事になる。

つか俺らのクラスには最低でも俺以外いないみたいだし…。

どんな奴がこんなクラブを選択したのか気になる訳で、

あと、苦手なタイプの人が居たら嫌だなーって…。




「…誰もいない」


「ちょっと早めに来たからだろ」


直哉はドアを閉め、ずかずかと窓際に行きカーテンを閉めだした。

せっかく晴れていて明るい教室が薄暗くなった。


…あ〜もう直哉の奴…




「んん…、…、ん、……、ぁん…」

最近学校で俺に悪戯するのにハマっている直哉。

何となく逆らえなくて俺はされるがまま。


「今誰かが入ってきたらゆうは変態だって言いふらされちゃうな」

「!ッん!ふぁ、あー…」


つか、俺よりも直哉の方が変態に見られると思う。



男の乳首に吸いついてるなんて…


ガラッ!


「!!!!」


瞬間、直哉は俺の乳首から離れ、俺のはだけた(はだけさせた)シャツを閉じだした。


「〜〜〜!!」

いかにも今までなんかシテました!みたいな動作!


でも、でも今ここでなんか言うのも余計認めてるみたいな感じだし?



いや、バレバレ!


今入って来た人は、ズッと椅子を音をたてて俺達の後ろの席に座ったみたいだ。


後ろ振り返らんない…、直哉はシャツのボタンを全てはめた事に満足?したのか、〆のように、俺の胸をぽんぽんと二回叩いた。







…静か




静か…



ではなく…




なんか…



なぜか…



後ろから…






「はあっ、はぁっ、はあっ、はぁっ」



「……」



後ろの人はあはあ言ってる…。




俺は俯いたまま無言で固まるだけ。


そうだよ、こんな堂々とエッチな事してたらいつかは誰かに見つかると思ってた。


ああ…きっと後ろの人は気持ち悪くていてもたってもいられないんだ。


直哉も何故かじっと動こうとしない。


「!?」


直哉は突然立ち上がった。

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