《MUMEI》
名案☆
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俺はため息をつき、またグラウンドに目を向けた。

中村はキャッチャーのもとへ駆けより、なにやら話し込んでいる。

時折見せる笑顔がすごく爽やかで、あんなメンズにほほ笑まれたら、女の子はたまらんだろーと、くだらないことを考えた。


俺は、振り返った。


天草は俯いたまま、まだモジモジしている。

その伏し目がちな表情は、繊細な雰囲気を醸し出していた。





…………こーやって見ると、



天草って、ちょっと見そこそこ美人かも。



色白いし、黒髪ツヤツヤだし、
細いし華奢だし、顔の作りも悪くないし、



『守ってやりたい』っつーか。



頑張り次第じゃ、



コイツと中村、うまくいくんじゃね??





いとも簡単に、そう思い付いた。


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