《MUMEI》
誠は軽々と俺をお姫様抱っこしてベッドにそっと降ろした。
「なー、ずっとこれしかしてない気がする」
「しょうがないだろ、真依が可愛過ぎるのが悪いんだから」
「か…、かわい………、ッ!ンンッ!アッ!」
俺の非常に弱い耳の裏側をッ…と舐められて全身がゾクゾクとした。
思わず誠の両肩にしがみつくと、また耳元に、可愛いって囁かれた。
俺自分でよくわかってる。
俺全然可愛い顔じゃない!
しかもめちゃめちゃカッコイイ誠とは違って俺は本当に平凡な顔だし…。
何時も俺に可愛いって言う誠。
嬉しいけど、なんだか素直に喜べない。
「なー、違う事考えてるとお仕置きしちゃうぞ?」
「え?」
むっとした様子で俺を見下ろす誠…。
俺はゴクリと生唾を飲み込んで…
ガシャンッッ!!
「!!!!!」
ガシャンッッ!!
「なっ!誠ッッ!!」
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